バタフライエフェクト Ver2.1
メロディーの1種類の音を半音上げたり下げたりするだけで、曲全体の雰囲気が明るくなったり、暗くなったりする。その様子が、まるで小さな変化が大きな変化につながる「バタフライエフェクト」のようであるため、このタイトルを付けた。ちなみに、バージョン表記は新しい作品ができると数字が大きくなり、その作品内で試作を作るごとに小数点以下の値が大きくなる。
水銀塔
かつては繁栄していた物も、時代の流れの果てに朽ち果て、ついには誰にも見向きもされなくなってしまう。そんな塔に対して私だけはあえて目を向けてみよう、という思いを歌詞に載せたボーカロイド曲。タイトルは水銀灯のもじり。
実家
「引きこもり」をテーマに、「ミニマムな音遣い」をコンセプトに置いた音楽。編成の中でベースとボーカルのみが曲の全体的な印象を決定づけており、加えてメロディーに音を詰め込みすぎないことで音の隙間が生じ、ミニマムな楽器編成を感じさせる作品に仕上がった。曲全体に入り込む時計の音は、引きこもりの現状ではいけないが、行動に起こせず、どんどんと取り返しのつかない状況に陥っていってしまっているという切迫感の表現のために用いた。
メメおとこ
ミームを一瞬の流行として消費する人間と、その風潮を否定的に見る人間を描いた作品。この曲は「あそび」の面を全面的に出しており、具体的には曲の中で6拍子→5拍子→6拍子→7拍子といった風に転々と拍子が変更される点である。2021年にはボーカル以外のパートは制作されていたものの、肝心のボーカルの譜割りがしっくりこないという理由でおよそ4年間凍結されていた、非常に難産な作品であった。