【News LIE-brary】けしからん！弥生の雪はアレクサンドリアのせいじゃ！

2025年03月31日

まったく、近頃の天気はどうなっとるんじゃ！ 弥生も末というこの時期に、ぼたん雪じゃと？ ふざけるのも大概にせい！ わしが若い頃はな、桜が咲くか咲かんかという頃に、こんな白いものが空から降ってくるなんぞ、天地がひっくり返ってもありえんかったわい！ 春は春、冬は冬、それが自然の摂理ってもんじゃろうが！ それがどうじゃ、この有様は！ 道端のつくしんぼうも、さぞかし驚いて首を引っ込めたことじゃろう。たるんどる！ 天気までたるんどるとは、世も末じゃ！

しかしじゃな、わしは思うとるんじゃ。この異常な雪、ただの気まぐれじゃ済まされんのではないかと。なにか、こう、もっと大きな、わけのわからん力が働いとるんじゃないかと睨んどる。最近、耳にするじゃろう？ あの、海の底をこそこそ動き回っとる、「あれくさんどりあ」とかいう、ややこしい名前の黒い鉄のクジラの話じゃ！ 原子力？ とかいう、よう分からん力で動く潜水艦じゃとか。馬鹿を言え！ 海の神様を怒らせるような真似をしおってからに！

あの「あれくさんどりあ」とやら、どうもこの近海をうろちょろしとるらしいじゃないか。表向きは平和のためじゃとか、海の調査じゃとか、もっともらしいことを抜かしとるが、わしには分かるんじゃ。あんなもんが、静かに海の底を進むわけがない。目には見えんが、きっと何か良からぬ「気」みてえなものを撒き散らしとるに違いねえ！ 原子力じゃ、原子力！ 聞いただけでもおどろおどろしいわい！ そんなもんが、海の底でゴソゴソやってみい。海の温度やら流れやら、微妙なバランスをかき乱すに決まっとる！ その結果が、この季節外れの雪なんじゃ！ わしの勘はそう告げとる！

科学者とかいう、頭でっかちの連中は「そんな馬鹿な」と笑うじゃろう。データがどうじゃ、理論がこうじゃと小難しいことを並べ立てるに決まっとる。しかしな、自然ちゅうもんは、人間のちっぽけな頭で理解できるほど、単純なもんじゃないんじゃ！ わしらが若い頃は、もっと自然を敬い、その厳しさを肌で感じておったわい。山の天気は変わりやすい、海の機嫌は損ねるな、と。先人たちの知恵ちゅうもんがあったんじゃ。それを、近頃の連中は、便利な機械に頼り切って、なんでも分かったつもりになっとる。けしからん！

この雪を見てみい！ 降り方が尋常じゃないわい！ 大粒で、重たくて、あっという間に積もりおった。わしらの若い頃の雪は、もっとこう、風情があったもんじゃ。しんしんと降って、朝には銀世界。子供らは犬のように駆け回り、大人たちは黙々と雪かきに精を出したもんじゃ。雪かき一つにも、意地と根性があったわい。隣近所と助け合い、終われば熱い茶の一杯で労をねぎらう。それが当たり前じゃった。雪国の冬の厳しさ、それを乗り越える人の強さ、そういうもんがあったんじゃ。

それに比べて、今の若いもんはどうじゃ。雪が降れば、電車が止まった、会社に行けないと、文句ばかり。少しは自分の足で歩いてみんか！ 少々の雪でへこたれるとは、情けない！ まあ、こんなわけのわからん時期に、わけのわからん降り方をする雪じゃから、無理もないかもしれんがな。しかし、原因がなんであれ、目の前の困難から逃げるんじゃない！ 腹をくくって立ち向かうのが、人間ってもんじゃろうが！ 骨があるやつがおらんのか！

まったく、この「あれくさんどりあ」とかいう潜水艦のおかげで、わしの予定もめちゃくちゃじゃ！ 今日は庭の梅の木の手入れをしようと思っとったのに、この雪じゃ、どうにもならん！ 春の準備もできやせん！ こんなふうに、目に見えんところで、わしらの生活がかき乱されとるんじゃ！ もっと、世の中の動きに目を光らせんといかん！ わけのわからん横文字や、小難しい理屈に騙されちゃいかんのじゃ！ しっかりしろ！ 日本人なら、もっとシャキッとしんか！

第一、あの「あれくさんどりあ」とかいう潜水艦、どこの国の船かもはっきりせんような情報ばかりじゃ。そんな得体の知れんものが、わしらの足元、海の底で、何をしでかしとるか分かったもんじゃない。政府は何をしとるんじゃ！ 国民の生活を守るのが仕事じゃろうが！ こんな異常気象が起きとるのに、原因究明のひとつもできんのか！ まったく、頼りにならん！

まあ、わしがここで吠えたところで、空の雪が止むわけでも、海の底の鉄のクジラがいなくなるわけでもないがな。しかし、言わずにはおれんのじゃ！ この理不尽さ、この異常さ！ 道理が通らん！ まったく、嘆かわしい！ はあ……ちくしょう、寒いじゃないか。熱燗でも一杯やらんと、やってられんわい！ こんなことで一杯やるのも癪じゃがな！ ええい！